非農業部門雇用者数-アメリカ|世界のFX経済指標グラフ

　非農業部門雇用者数とは、その名前の通り農業者を除いた雇用者の増減を示す雇用統計の1つの項目です。非農業部門雇用者数は、アメリカの非農業部門に属している事業者が作成した給与支払い帳簿を元に集計され、雇用者を含まない人数の増減となっています。世界の経済指標の数ある指標の中で最も注目されている指標となります。

　アメリカには、雇用系の指標がADP雇用統計や新規失業保険申請件数などあるにも関わらず、一般トレーダーが「雇用統計」と読んでいるものが本指標となります。

　発表は、労働省により毎月、最初の週の金曜日となっています。ADP雇用統計の発表が、その2日前の水曜日となっているため、ADP雇用統計が、この「非農業部門雇用者数」の先行指標となり、ADP雇用統計の結果を受けて本指標の市場予想値が変更される事も散見されています。

　また、本指標が発表される際には、同時に失業率の発表も行われております。本指標と失業率の結果が逆の場合も有りますが、一般的には本指標の結果が優先されると考えられています。

非農業部門雇用者数のポイント

　非農業部門雇用者数の発表前には、マーケットは非常に神経質な動きを見せる事が散見されています。FXトレードに望む際は安易なトレードは避ける必要が有ります。

　相場状況にも寄りますが、発表数時間前の日本時間夕方6時を過ぎた頃から次第に市場の動きが無くなっていき、指標発表の1時間ほど前になると、急に市場は統計の憶測などから急に激しい動きを始めます。

　そして、発表の10分前になると、ポジションの調整が一気に行われ更に激しい動きが見られるようになります。

　指標が発表されると、通貨にもよりますが軽く100ポイントの動きを見せる事が散見されます。

　また、指標発表時の非常に強い上下の動きについてですが、指標の発表が順番にされるため、吹き上がった後で急速に売り戻される動き(もしくはその逆)を見せる事も散見されています。発表後、1時間ほど経過すると比較的に相場は穏やかになりますが、同時に発表されている失業率の結果が市場予想と大きく乖離していた際には、継続して強い動きを見せる事も有ります。

　非常に市場からの注目度の高い指標となるため、結果次第で今までのトレンドを変えてしまい、それまでとは全く違う相場展開になる事もしばしば見受けられますので、特にFX初心者トレーダーは「発表される時間」など忘れないように注意しておきたい指標です。